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ベルリンで愉しむ、日本酒と和食のマリアージュ

Posted by osanpoberlin on 30.2017 Restaurants/Bars レストラン・バー   0 comments   0 trackback
 ベルリンの食文化が急速に変わっているというニュースは、以前Night Kitchenをご紹介した回で書きました。それは和食と日本酒の分野にも当てはまります。もちろん、どちらも以前からベルリンにありましたが、この数年で飛躍的にレベルが上がっているんです。

 というのは、ハイレベルな和食レストランの誕生が続いたから。そうした店は、日本人の料理人が腕をふるい、選びぬいた日本酒が揃っています。

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Zenkichi Berlinの幻想的なエントランス Photo:Boaz Arad


 そうしたハイレベル和食レストランの先駆け的存在といえるのが、2015年にミッテ地区にオープンしたZenkichi Berlin(ぜんきち ベルリン)です。うれしいことに、おさんぽベルリンのガイド松永と、わたくしライター久保田がご招待いただきまして、食事と日本酒を堪能してまいりましたので、レポートしたいと思います。

 Zenkichi Berlinは、オーナーの渡邉基子さんが唎酒師(ききざけし)の資格を持っているのが大きなポイントです。唎酒師とは、好みや料理に合わせた銘柄をアドバイスできる知識を持つ人で、いわば日本酒版のソムリエといえるもの。渡邉さんが選んだ日本酒を、蔵元とのコネクションを生かしてZenkichiが直接取引で仕入れることで、ヨーロッパではここだけでしか出合えない希少なお酒を味わえるんです。

 地下へ続く階段を下りていくと、光に浮かび上がった日本酒の数々に圧倒されます。季節酒を含め常時 40 種類程度あるそうで、期待に胸がふくらみます。竹と、行灯を思わせる足元の照明が続く通路を、係の人についていきながらテーブル席へ。席の入り口は簾が下りていて、案内される際にスーッと上げてくれます。

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圧倒される日本酒の数々

Entrance 3 - Kühne
ちょっぴり迷路のような店内に心躍ります Photo:Stefan Kühne

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個室感覚の席です

 今回いただいたのは「冬のおまかせ」8品コースと、それに合わせた酒ペアリング。”Omakase”という日本語も、ベルリンの美食家の間では知られてきたと思います。料理メニューはオーナーの渡邉さんと、料理人の方々が相談して決めているそうで、もちろんお酒は、渡邉さんが料理に合わせてセレクトしたものです。

 まずは、Raw Tastingとして4品が登場。写真左下から時計回りに、「牛ハラミのタタキ」、「リードヴォーの南蛮漬け 柚子胡椒風味」、「牡蠣のポン酢ジュレ 伊予柑の香り」、「本日のお造り(ハマチ)」です。

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食べる順番に迷いますね

 ハマチはとっても新鮮で、海の遠いベルリンでこれだけおいしいお刺身をいただけるのは、本当にありがたいこと。生牡蠣もそうですね。牡蠣が持つ磯の風味に、いよかんの香りが重なり、ツルリとした食感がたまりません。久しぶりにおいしい生牡蠣を食べました。

 リードヴォーは仔牛の胸腺で、フレンチでよく使われる食材とか。柚子胡椒がピリリと利いています。そして牛ハラミのタタキは、柔らかいハラミと野菜が一緒になることで、さっぱりといただけました。

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それぞれのお酒の説明カードがついてきます

 お料理とともに運ばれてきたお酒は、3種類。それぞれに名前と説明が書かれたプレートがついており、「Raw Tastingにはこちらのフルーティーな香りの天巧をどうぞ」と説明してくださいます。肉も魚介もあるRaw Tastingの4品すべてに合うように選んだという、秋田の小玉醸造「太平山 天巧 純米大吟醸」をひと口。うん、香りがいいですね。ほんのり甘くて、飲みやすいです。牡蠣を食べてはひと口含み、リードヴォーを食べてまたひと口、というように、まさに日本酒と食事のマリアージュを堪能しました。

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ガイド松永、牡蠣を頂いてから……

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……お酒をひと口。最高!

 ベルリンで和食材を入手するのは、日本と同じようにはいきません。でもぜんきちでは、日本からの直接自社輸入にも力を入れているのだそうです。和食もユネスコ無形遺産に登録されましたし、外国で理解が広まるのはうれしいことです。

 お次は「自家製豆腐 柿と茶葉の胡桃和えソース」です。これがまるで胡麻豆腐のようなねっとりとした食感で、とてもおいしかったです。自家製というのがすごいですね。

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この食感がとてもよかったです

 これには同じく小玉酒造で、「太平山 澄月(ちょうげつ)生もと無濾過生原酒 純米吟醸」を。これはしっかりとした味で、プレートによると若い柿や干し草のような香りとのこと。確かに個性的な印象です。

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和食の代表、天麩羅の登場です

 そして「牡丹海老の天麩羅」。自家製天つゆまたは抹茶塩でいただきます。上品な海老の味を味わうように、天つゆは控えめで……(でも天つゆおいしいです)。辛口の「辻善兵衛 きもと純米 夢錦」とともにいただきました。すっきりしていて、いくらでも飲めそうです。

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脂の乗った銀ダラはライター久保田の好物です

 ここでお魚料理が登場。「銀ダラの西京焼きとシーバスの岩塩焼き 2種盛」です。京都の味噌で漬けた、脂の乗った銀ダラと、さっぱりと岩塩で焼いたシーバスのどちらも楽しめるのがいいですね。イチョウの形に抜いた山芋もおいしかったです。お酒は「東力士 熟露枯(うろこ) 山廃純米原酒」。なんでも栃木・島崎酒造の洞窟内で2年以上かけて熟成したという、まろやかな味でした。

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意外にさっぱり、お腹がいっぱいになってきた頃でも食べられます

 お肉料理は「牛タンの田楽味噌ソース」。濃厚そうに見えますが、お肉はとてもさっぱりしていました。そろそろお腹も満たされてきた頃なので、このさっぱりさがうれしいです。合わせたのは「千曲錦 寒仕込純米」。長野の千曲酒造のお酒で、柔らかで、コクがありました。

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お食事の最後はご飯とおみおつけ

 最後のお酒は兵庫にある本田商店の「龍力ドラゴン エピソード3 純米」。日本酒らしからぬ、おもしろい名前ですよね。香りは控えめで、飲みやすい味でした。「栗キノコご飯」、「おみおつけ」とともにいただきます。なお、私たちはおみおつけはご飯と一緒に最後に出していただきましたが、ドイツ人の感覚ではスープはコースのいちばん最初に出るものなので、通常は最初に出しているそうです。でも、リクエストすれば最後にしてくださいます。「栗キノコご飯」にはイクラも載っていて、その組み合わせがおもしろかったです。

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デザートは4品の中から選びました


 そして〆にデザート。4種類の中から選べて、松永さんは「峰岡豆腐」という名のプリンを、私はグレープフルーツの寒天ジュレを選びました。ここでさらにデザート用の酒ペアリングも登場という驚き。左から千曲錦酒造「帰山 参番 純米吟醸」、賀茂泉酒造「SUMMER SNOW にごり純米吟醸」、榎酒造「華鳩 貴醸酒」です。峰岡豆腐には「SUMMER SNOW」が、グレープフルーツの寒天ジュレには「帰山 参番」がおすすめだそうです。

 渡邉さんの夫で、同じくZenkichi Berlinを経営するショール・マーグリースさんは「日本人の料理人で、本物の和食を提供して、日本の食文化を広めたいんです」と話します。”創作”ではなく、あくまでも本物を追求しており、今後は日本の食材をドイツに輸入したり、日独の食のかけ橋として活動したいとのことでした。

 こうして熱意を持って活動する人が何人もいるから、ベルリンの和食と日本酒シーンも、熱くなっているのだと思います。これだけのお料理とお酒ですから、気軽に通えるわけではありませんが、当日は平日だったにもかかわらず店内は満席。それだけ価値がわかる人が増えたということでしょう。行かれる際は、事前の予約をおすすめします(以下のお店のHPから予約できます)。

 ゆったりと食事とお酒を味わって、とっても贅沢なひとときでした。ベルリンで満足できる和食とお酒を愉しみたいとき、大切な人をもてなしたいときに行きたいレストランです。


Zenkichi Berlin ぜんきち ベルリン
住所 Johannisstr. 20, 10117 Berlin(ミッテ地区)
URL http://www.zenkichi.de/
営業時間 月-日 18:00- 
定休日 無休(1月1-2日は閉店)


text and photo
久保田由希(Kubota, Yuki)
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出版社勤務を経てフリーライターに。2002年よりベルリン在住。著書や雑誌を通してベルリン・ドイツのライフスタイルを発信中。『ベルリンの大人の部屋』(辰巳出版)、『歩いてまわる小さなベルリン』『心がラクになる ドイツのシンプル家事』(大和書房)、『かわいいドイツに、会いに行く』(清流出版)、『きらめくドイツ クリスマスマーケットの旅』(マイナビ出版)ほか著書多数。http://www.kubomaga.com/


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26日まで!ファミリーにおすすめのクリスマスマーケット

Posted by osanpoberlin on 26.2017 Feste イベント・お祭り   0 comments   0 trackback
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 友人に教えられて初めて行ってきた、Gutshof Schloss Britz(グーツホーフ・シュロス・ブリッツ)のクリスマスマーケット。本日26日で最終日ですが、小さなお子さんが喜びそうなテーマパークっぽいマーケットだったので、写真メインでご紹介しますね。

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衣装を身につければ、ぼくも騎士

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ドイツの女の子は馬が大好き

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手回し式のブランコに子どもたちは大喜び


 騎士の衣装や、船、ポニー乗馬など、きっと楽しめると思います。中世の雰囲気を感じられますよ。入場料は大人3ユーロですが、入場時に手のひらにスタンプを教えもらえば、翌日は(今年は26日が最終日ですが……)無料で入場できます。

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みんな船乗り(船で遊ぶには1ユーロかかるみたいです)

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鍛冶屋さんはクリスマスマーケットで時折見かけます

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イエス・キリストが誕生したのは家畜小屋だったので羊たちも参加


 場所は18世紀に建てられた、農家のお屋敷Gutshof(グーツホーフ)の敷地内です。この雰囲気は私の好み。もし26日にどこか行こうかな〜とお考えでしたら、ひと味ちがうこのクリスマスマーケットもいいと思いますよ。



Nordische Märchenweihnacht auf dem Gutshof Schloss Britz ノルディッシェ・メアヒェンヴァイナハト・アウフ・デム・グーツホーフ・シュロス・ブリッツ
住所  Alt-Britz 81-89, 12359 Berlin(ノイケルン地区)
URL https://www.weihnachteninberlin.de/weihnachtsmaerkte/1305778-955635-nordische-maerchenweihnacht-auf-dem-guts.html
営業時間 2017年12月15-17日および12月22日-26日(24日除く)
開場時間 金曜以外は11:00-21:00
入場料 大人3ユーロ(6歳以下は無料)


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久保田由希(Kubota, Yuki)
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出版社勤務を経てフリーライターに。2002年よりベルリン在住。著書や雑誌を通してベルリン・ドイツのライフスタイルを発信中。『ベルリンの大人の部屋』(辰巳出版)、『歩いてまわる小さなベルリン』『心がラクになる ドイツのシンプル家事』(大和書房)、『かわいいドイツに、会いに行く』(清流出版)、『きらめくドイツ クリスマスマーケットの旅』(マイナビ出版)ほか著書多数。http://www.kubomaga.com/


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Schöne Feiertage

Posted by osanpoberlin on 24.2017 未分類   0 comments   0 trackback

クリスマスマーケットでおすすめの飲み物

Posted by osanpoberlin on 09.2017 Feste イベント・お祭り   0 comments   0 trackback
 こんにちは〜。おさんぽベルリンのライター久保田です。ベルリンでは先月27日から主要クリスマスマーケットが始まりました。冬のベルリン観光なら、ぜひこの季節にいらっしゃることをおすすめします。なんたって街がきらめいていますからね。

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シャルロッテンブルク宮殿前のクリスマスマーケット


 クリスマスマーケットめぐりは、正直言って寒いです。日が暮れてからは特に。30分ぐらいならいいんですが、1時間もいると指先の感覚がしびれてくることがあります。

 そんなときは温かい飲み物です。今回はクリスマスマーケットで売られている、温かい飲み物をご紹介しましょう。

グリューヴァイン Glühwein

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ワインにスパイスや砂糖を入れて温めたもの。赤と白がありますが、赤が一般的です。


フォイアーツァンゲンボウレ Feuerzangenbowle

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ラム酒をかけた砂糖に火をつけて、滴らせたものをグリューヴァインに入れた飲み物。一見グリューヴァインと似ていますが、よりコクがあります。


ルムンバ Lumumba

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ラム酒入りのホットココア。普通はホイップクリームを上に絞り出します。


アイアープンシュ Eierpunsch

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卵のリキュールに白ワインやバニラを混ぜたもの。

 上記のドリンクはすべて甘くて飲みやすいのですが、アルコール度数が10%程度あるので飲み過ぎには注意しましょうね。アルコールNGの人にはキンダープンシュ Kinderpunschがおすすめです。ジュースにスパイスを加えて温めた飲み物です。

 ちなみにクリスマスマーケットのカップにはデポジット(ドイツ語でプファントPfand=保証金)がかかります。飲み物を注文する際はデポジットを含めて金額を払います。飲み終わったらカップを屋台に戻せば、デポジットは戻ってきます。

 カップは陶器製で、デザインはマーケットごとに違い、年によっても変わります。だからコレクションする人もいますね。もし飲み終わったカップがほしければ、そのまま持ち帰ることもできます。

 今年のクリスマスマーケットはテロ対策で警備が厳しくなっていますが、雰囲気は例年通りという気がします。通常は12月24日で終わるので、それまできらめくこの季節を楽しもうと思います。

 ドイツ全国のクリスマスマーケットについては、拙著『きらめくドイツ クリスマスマーケットの旅』(マイナビ出版)に詳しく書いていますので、もっと知りたいという方はご覧になってみてください。


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久保田由希(Kubota, Yuki)
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出版社勤務を経てフリーライターに。2002年よりベルリン在住。著書や雑誌を通してベルリン・ドイツのライフスタイルを発信中。『ベルリンの大人の部屋』(辰巳出版)、『歩いてまわる小さなベルリン』『心がラクになる ドイツのシンプル家事』(大和書房)、『きらめくドイツ クリスマスマーケットの旅』(マイナビ出版)ほか著書多数。http://www.kubomaga.com/


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