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旅立ちの場所がカルチャー施設に {Krematorium in Wedding}

Posted by osanpoberlin on 30.2016 Gebäude/Einrichtung たてもの・インテリア   0 comments   0 trackback
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この美しい建物が、じつは……


 数年前に伯母がこの世から去ったとき、たまたま私(久保田由希)は日本にいて、あの世への(あの世というものが存在するのかはわかりませんが)旅立ちを見送ることができました。

 なぜだかそのときは昔ながらの古い焼き場しか取れなくて、建物は小さな平屋建て。私たちはその隣にある、昔の団地にあった集会所のような小屋で、パイプ椅子に腰かけて待っていました。
 空の青い、穏やかな春の日でした。

 なぜ唐突にこんな話をしたかというと、この建物もまた、かつて同じ役割を持っていたからです。

 そう、ここは元焼き場。
 初めてここを通りかかったとき「ここはKrematorium」といわれ、クレマトーリウムという言葉がわからなかった私はあとで辞書を引き、あぁ、と驚いたものです。

 だって、童話に出てくるような建物ではないですか。こぢんまりとかわいく、左右対称による整然とした美しさを放つ建物。まさかそれが焼き場だなんて。


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通りに面したこの門を抜けて行きます

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門をよく見れば、焼き場という想像がつきますね

 もしかして、こうした造りの建物が焼き場に共通する建築様式かと思いましたが、そうではないようです。
 このお隣には墓地があります。「墓地の隣に煙突の付いた建物があれば、それは焼き場」だそうです。なるほど、いわれてみればそうですね。

 この前、何年かぶりにここを訪れました。よく晴れた、暖かい春の日で、伯母のことが思い出されました。

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均整の取れた美しさと同時に、こぢんまりとした愛らしさもあります


 この建物は1912年に完成してから2001年まで、焼き場としての役割を果たしてきました。2015年秋からはカルチャー施設"silent green“になり、イベントなどに使われています。
 この愛らしい、美しい建物がそのような形でよみがえったのは、幸いだと思います。

 ベルリンには1900年前後にできた建物がたくさんあります。住宅は改装を重ねながらいまも現役ですが、焼き場や工場などの建物は、時代の流れと共に、新たな使命を持って生まれ変わっています。

 そうした背景をちょっとだけでも知ると、100年前のことが急に身近に感じられます。100年前にできた建物が、いまも同じ姿で目の前にある。でもその役割は変わっている。
 人は100年生きられないかもしれないけれど、100年という時間をひとつの建物を通して感じることはできます。

 100年なんて、ほんのちょっと前のこと。
 ベルリンに住み始めてからは、そんな感覚になりました。

 じつはこの建物内には、カフェ&レストランmoosもオープンしたんです。それについては、また次回にでも。
(text and photo_Yuki Kubota)

ehem. Krematorium in Wedding 元クレマトーリウム・イン・ヴェディング(現サイレント・グリーン)
Gerichts. 35, 13347 Berlin(ヴェディング地区)
URL(サイレント・グリーン) http://www.silent-green.net/


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