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社会主義大通りに臨むダンスバー {PlaceOne Berlin}

Posted by osanpoberlin on 17.2017 Gebäude/Einrichtung たてもの・インテリア   0 comments   0 trackback
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街並みそのものが社会主義を物語っています


 建築ファンのみなさーーーん、同じく古い建物好きのライター久保田由希です。
 毎年9月には、建築ファンには見逃せないイベントがあるんですよ。

 それは「文化財公開デー」。文化財指定されている建築や公園・墓地などが一般公開される日で、毎年9月第2週の土日(都市によっては1日だけの場合も)がその日です。ベルリンだけでなく、ドイツ全国で一斉に行われます。

 私はベルリンに住んで、自分が古い建物好きだということに気づいたんですよ。東京にいた頃も薄々そんな気はしていましたが、なんせほら、日本は古い建築自体が少ないでしょ。だからはっきり自覚してなかったんですね。

 それがベルリンに来てみたら、あっちもこっちも、かる〜く築100年を超えるものばかり。市内に並ぶアパートも、ごっついレンガ建築も余裕で100年超えで、もちろん現役です。さらに20世紀前半にできたベルリン郊外に建つ集合住宅もユネスコ世界遺産に登録されていたりして、街を歩くだけで「おぉ〜」と小躍りする連続でした。

 そんな建築の一部は文化財保護に指定されており、そうした場所を無料で見られるのが9月第2週末の「文化財公開デー」なんです。

 この公開デーには毎年モットーがあり、2017年は「Macht und Pracht(権力と華麗)」でした。公開されるのは、このモットーに合ったところや、毎年この催しに参加している場所などいろいろです。
 公開デーでは、決まった時間帯に自由に入れる場合と、事前に見学ツアーに申し込んで参加する場合の2つがあります。事前予約必須のツアーはメールで申し込んだりするので(英語もOKかも?)、旅行者にはハードルが高いと思いますが、当日自由に行けるところも結構あるんです。

 今回取り上げるPlaceOne Berlin(プレイスワン・ベルリン)は、今年の公開デーで自由に行けた場所。しかも通常はダンスバーとして営業しているので、公開デーだけでなく普段も行けるんです。だからこの記事を読んで「行きたい!」と思われた方も、行けますよ。ね、いいでしょ? じゃ、紹介します。

PlaceOne Berlin(プレイスワン・ベルリン)

 ここは何がすごいって、窓からの眺めです。13階から眺める360°の大パノラマは、グッと来ますよ。

 まずは地下鉄U5線のStrausberger Platz(シュトラウスベルガー・プラッツ)駅で降りましょう。ホームから地上に出ると、目に入るのがこれ。実際に見ると迫力あるんです。

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とにかく何もかも規模が大きいんです


 ここは駅名にもなっているシュトラウスベルガー広場。円形の噴水を囲んでラウンドアバウトの交差点で、車やバイクが飛ばしています。この周りに高いタワーが4つありますが、目指すのはここの最上階。

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向かって右側の建物です

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最上階目指して行きましょう


 麓(タワーなので地上にいると麓という感じ)に着きました。公開デーだったので、その旨の張り紙もありました。

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バーの看板が出ているのでわかりやすいです


 入り口を入ると、あれ……ダンスバーがある建物とは思えない殺風景ぶり。じつは下のフロアは一般住宅なんです。右のエレベーターから上がります。左は13階まで行かないので注意(←張り紙にそう書いてあったのにもかかわらず、間違えて乗った私)

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およそダンスバーがあるとは思えないエントランスホール


 入り口の風情から、若干不安になりつつも13階へ。するとそこは! 別世界じゃないですか! 片側はテレビ塔、反対側はいま来た広場が眼下に見えます。バーカウンターで飲み物を注文して、優雅な気分で眺めます。

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ダンスフロアだから広々しているんですね

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西側を見ればテレビ塔

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東側は今来たシュトラウスベルガー広場

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バーでドリンクを頼みました


 ここの景観、すごいと思いませんか。一直線に走る幅広い道路の左右に、威圧に満ち満ちた建物。初めてこの通りを歩いたときは、それまで見たこともない街並みに圧倒されたことを覚えています。

 東西に伸びる広い通りは、現在はKarl-Marx-Allee(カール・マルクス・アレー=カール・マルクス大通り)といいます。以前はStalinallee(スターリンアレー)という名でした。カール・マルクスにスターリンと来れば、そう、社会主義ですよね。この地区は以前は旧東ベルリンで、旧東ベルリンは旧東ドイツの首都でした。

 第二次世界大戦が終わったとき、このあたりは瓦礫の山でした。1949年に東ドイツが建国され、そこからこの通りが首都の目抜き通りとして、整備されていったのです。

 ダンスバーPlaceOne Berlinが入っている建物はHaus Berlin(ハウス・ベルリン)という名で、建築家のHermann Henselmann(ヘルマン・ヘンゼルマン)らが設計し、1951年から53年にかけて建てられました。お向かいにもシンメトリーなタワーマンション(明らかに当時のタワマンですよね)が立っていますが、こちらも同じ建築家によるもので、Haus des Kindes(ハウス・デス・キンデス)といいます。

 カール・マルクス大通りに沿って、似たような華美で威圧的な建物が並んでいますが、これらの建物は戦後から60年代前半にかけて次々と建てられたものです。

 なんでこんなに力を誇示するような建物かというと、この大通りは国がパレードをするときに通ったのですね。その様子は内外に発信されます。両側の建物は、国の威厳を見せつけるための、いわば舞台の書割的役割もあったのでした。
 シュトラウスベルガー広場を含めたこの大通り一帯は、東ドイツの歴史を語るものとして、文化財に指定されています。→文化財登録リストはここをクリック

 このハウス・ベルリンの建物には以前からダンスバーが入っていたそうで、当時はエーリヒ・ホーネッカー(東ドイツ時代の書記長=国のトップ)のゲストなども遊んでいたらしいです。

 社会主義の香りが濃厚に漂う、カール・マルクス大通り。バーで平日夜にダンスと夜景を楽しんでもいいですし、日曜は15時からオープンしていて、ケーキもあります。
 東ドイツ当時、ここから同じ景色を眺めていた人たちは、何を思っていたのでしょうね。
 (text and photo_Yuki Kubota)


PlaceOne Berlin プレイスワン・ベルリン
住所 Strausberger Platz 1, 10243 Berlin(フリードリヒスハイン地区)
URL http://www.placeone.eu/
営業時間 月-土 19:00- 日15:00-
定休日 無休


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「歩いてまわる小さなベルリン」


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どちらも(手前味噌ですが)本当におすすめのベルリンガイドブックです!



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